デザインエスノグラフィとは?

デザインは審美眼によってものごとを解釈し、それらをより美しく、心地よく、望ましい形に描写する。
エスノグラフィは体験と内省を通してものごとを解釈し、複雑で名も無いものをも生き生きと記述する。
デザインエスノグラフィは、常識や実在の外を認識し、形や言葉で表現する力を持って、企業を在るべき状態へと導くことを目指します。

ビジネスにおいては確実性が求められ、慎重にロジックを積み重ね、合理的に進むことが是とされるでしょう。しかし、未だないものをつくりたい、誰も想像しなかった未来を描きたい、そんなビジョンに溢れた企業にとっては、正しさや確かさだけでは辿り着けない未来がきっとあるはずです。目の前に横たわる「あたりまえ」の外へ連れ出すこと、デザインが直感的に描き出す美しい形、まだ見ぬ世界を瑞々しく書き上げるエスノグラフィ。そういったもののほうが、視野を拡げ、頭を柔らかくし、より新しい価値を生み出すことを可能にするのではないかと考えます。

デザインもエスノグラフィも多様な場で社会に寄与するものですが、始めるきっかけは極めてシンプル。ワクワクする何かをつくりたい、誰も知らない世界を描きたい。企業にも、本来そういった純粋なモチベーションが内在しているはずです。社会課題の解決や社会貢献を目的とする事業が素晴らしいことは言うまでもありません。でも、企業はそれぞれが自社ビジネスのプロフェッショナル。培ってきた直感で認知しているミッションそのものが、社会をより良く変える力を秘めていると思うのです。


デザインエスノグラフィは、そんな企業が自明的に目指す未来を共に描きたいと考えます。

design:デザインは日本語では「意匠/形態/設計」とも訳されるため、これまでは狭義に「色や形といった見た目」や「単にモノをカタチ」にしたり「図や模様をレイアウト」したりする作業と捉えられてきました。近年はそれ限らず、人の「行為」をより良いカタチで適えるための計画やシステム、サービスといった「プロセス」にもデザインを介在させるようになってきています。

ethnography:エスノグラフィは「ethno-:民族」「-graphy:記述」を意味し、一般に「民族誌」と訳されます。元々は文化人類学や社会学の用語で、集団や社会の行動様式をフィールドワークによって調査・記録する手法のことを指します。近年は商品開発やマーケティングに欠かせない調査手法として注目され、更には人材育成やプロジェクトマネジメント等の分野でも活用されるケースが増えています。

Method

秩序を捉え、物語を紡ぐ

デザインエスノグラフィはいつでも、企業の存在を捉え直すことをスタートに置いています。エスノグラフィの視点を持って企業と深く関わり、その関わりを相対化する中で、企業の過去と現在、それらを繋ぐ文脈ごと理解する。そして、時間的・空間的広がりを持った企業という存在を、要素と秩序のまとまりとして捉え直します。企業の変遷は単なる線形ではなく、豊かなリズムや調和を伴うものです。その豊かさの根源となる秩序を見出すことで、企業の存在を未来に繋いでいく準備が整います。

企業の未来を構築するにあたっては、必ずその外側、社会や文化にまで視野を拡げます。内外の無数の点を等しく眺めて、それらを結びつけることを試します。今まで見えていなかった点、試したことのない点どうしの結びつき、そこに未来の兆しがある。この世界には、言葉では定義されない美しさや豊かさ、心地よさを形成する暗黙のパタンが存在します。そういったパタンを抽出し、企業の在り方にも適用する。これは、企業という存在を、社会と調和し人々の暮らしを生き生きと輝かせるものとしてデザインするために必要なことです。

形あるもののデザインに美しい完成予想図があるように、形のないビジネスデザインにおいても、その先に生まれる魅力的な物語を紡ぎ、シーンを描きます。未来は誰にとってもなじみのないもの。だから、そこに身を置いて感触を確かめることができるような未来の形を創造する。確かである、先進的である、それ以上にワクワクするものであれば、その未来は自ずと推進していくはずです。

過去、現在があって未来がある。社会、文化があって企業がある。
そんな複雑な関係性を解きほぐして、もう一度企業の存在を美しく編みなおす。
それが私たちのビジネスデザインです。

<デザインエスノグラフィを構成するもの>

 -  フィールドワーク:体験と内省の繰り返しから全体性を認知する

 -  還元主義:世界を要素と秩序による構成物として捉える

 -  アブダクション:事象を成立させる魅力的な説明を創造する

 -  パタン・ランゲージ:無名の質を生み出すための共通言語

 -  レトリック:魅力と説得性と美しさを同居させる

 -  ストーリーテリング:優れた物語は聞く人を巻き込む

 -  ビジュアルシンキング:全員でひとつの映像を眺めるように考える

 -  共創:一人ひとりが専門家として視野を持ち寄る

Approach

過去、現在、未来をひと続きに捉え、社会と企業を結ぶ新たな線を引きながら、企業の未来を描きます。

フィールドワークで人々の暮らしや文化的活動、マインドの変化を観察・蓄積。

⁃  人/街/店のわざわざ探し

⁃  ローカル文化観察

⁃  現代人のマインド蓄積

1. 日々の事象の蓄積

未来に向けた人と社会と企業の接点を見極め、未来に向けた企業活動要件を定義。

⁃  未来に向けた要件定義

⁃  内外の強制連関

⁃  共創ワークショップ

4. 内外の交点の定義

企業の視野を広げ、未来の兆しとなる社会文化的進化の環境やトレンド情報の提供。

⁃  フィールドワーク調査

⁃  外部環境分析

⁃  社会環境の変化予測

2. 社会の兆候の探索

定義した未来を実行に移すためのプロセスを規定する、視覚的戦略シナリオの策定。

⁃  事業アイディア創出

⁃  視覚的戦略シナリオ

⁃  ユースケースモデル

5. 未来の道筋の設計

企業の本質的な強みや魅力を解明・整理し、共有できる言語やビジュアルに変換。

⁃  リソースの棚卸しと整理

⁃  らしさのエピソード分解

⁃  働く人の参与観察

3. 企業の価値の解明

企業の在り方をステークホルダーに伝えるためのデザイン開発を中長期的に支援。

⁃  プレゼンテーションスライド制作

⁃  ロゴ/映像/冊子/Webデザイン制作

⁃  商品/ブランド開発ディレクション

6. 未来の可視化

© 2014-2020 by DESIGN ETHNOGRAPHY ,Inc. 

  • Black Facebook Icon
  • Black Instagram Icon